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アルミ鋳物の正解へようこそ-工程別解説 低圧鋳造編

アルミ鋳物の正解へようこそ-工程別解説 低圧鋳造編

2026年02月10日 11:26

高度な技術を要するアルミ低圧鋳造とは


アルミ鋳物の中でも、特に高品質な製品づくりに向いているのが「低圧鋳造」

重力で流し込む一般的な鋳造とは違い、アルミを“下から押し上げて”金型に充填するのが特徴で

この方法によって、湯流れが安定し、巣が少なく、寸法精度の高い鋳物が作れます。

🍳料理で言えば、スポンジケーキを作るイメージでしょうか

① 金型の予熱

金型は冷たいままだと、アルミが急冷されて湯流れが悪くなるため弊社ではガスを使って、300~400℃位まで温めます

⭐ポイント

• 温度ムラをなくすことで品質が安定

• 金型寿命の延長にもつながる

② アルミ溶湯の準備

以前のブログで説明した700℃に熱したアルミ溶湯を移動炉に移します


③ 低圧でアルミを押し上げる(低圧充填)

ここが低圧鋳造の最大の特徴です

溶解炉と金型を密閉し、炉内に0.3〜0.7MPa程度の空気圧をかけます

すると、アルミがストーク(管)を通って下から静かに金型へ流れ込みます

⭐ポイント

• 下から上へ充填するので湯流れが安定

• 酸化膜を巻き込みにくく、品質が良い

• 金型の細かい部分までしっかり充填できる

🍳生地をスポンジの型に下から気泡が立たないようにそっと入れるイメージ

④ 金型内で凝固

アルミが金型内に満たされたら、圧力を維持したまま凝固させます

圧力をかけ続けることで、収縮による巣(引け巣)を抑える効果があります

⭐ポイント

• 肉厚部と薄肉部の凝固バランスが品質を左右

🍳ケーキが焼きあがるまでは触らずオーブンを開けずに、じっくり待つイメージ

⑤ 製品の取り出し(離型)

凝固後、金型を開いて製品を取り出します

塗型剤の使い方や金型温度の管理が、離型性と表面品質に影響します

🍳焼きあがったケーキを型から外すのですが、型にしっかりとバター等を塗っておかないとくっついてしまいますよね


⑥ バリ取り

湯道やバリを切断します


バリ取りをしているのは、ヴィンさん。来日してすぐに弊社で働いて、日本語もかなり上達。真面目にコツコツと頑張って

上司のオイカワさんや先輩の小川さんから教わりながら、技術を習得しています


メインの鋳造の次も、金属にとっては欠かせない工程 次回は熱処理編です


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